久々のレビューコンテンツを制作・配信した。今回は映像系機材の新興メーカーShimbol(シンボル)がリリースしたフィールドモニター「ZO600M」に焦点を当てたものとなっている。
このモニター、追加のオプションなしで映像を無線で他の機器に送信できるという非常に便利な機能を持っている。海外では既に2年前から販売され、高い評価を受けており日本上陸が期待されていた。
ちなみにこのShimbol、中国の新興メーカーでフィールドモニターや映像伝送システムを主力商品としている。価格以上の機能性と品質で、アメリカ市場では早くから高い評価を獲得していて僕も気になっていた。
ZO600Mの最大の特徴は先にも書いたように別のZO600MやiPhone・iPadなどに映像を無線で送信できる機能にある。通常であればモニターとは別に送受信機を用意しなければならないが、ふたつの機能を2 in 1とすることによりシステムをコンパクト化、さらにバッテリーやHDMIケーブルの数を減らし撮影現場での設置時間まで短縮できる。
視認性はまずまずながらもその調整方法に難あり
ZO600Mの視認性は最大輝度が1000ニトという点で晴天の屋外使用時に求められている要件をギリギリクリアしている。だが、輝度の調整は少々直感的ではなく操作性には改善の余地がある。
UIはモダンでレスポンスも良いがその操作性はボタンの小ささやレイアウトの問題によりタッチ操作の反応に難がある。ただ、3つのファンクションボタンに頻繁に使用する機能を割り当てることで操作性の問題をある程度解消できる。
圧倒的に快適かつ安定性の高い映像伝送
無線接続性はZO600Mの大きな強みでiPhoneへの接続は特にスムーズで安定している。1台のZO600Mしかなかったため同機種間でのテストはできていないものの、もし同機種間の接続もiPhone同様に簡単で安定性が保たれればこれだけでZO600Mを選ぶ価値があるというほど素晴らしい(他社性だと通信が確立せずに撮影現場で無駄に時間を過ごすことがあったりする)。
その他の点としては内部レコーディング機能や動作音の静かさも、地味ながら撮影現場での利便性を高めるポイントだ。
しかし、起動の遅さやズーム機能の使い勝手の悪さ、ジンバルなど他の機材との組み合わせにくさは運用上の問題となり得る。それにもかかわらず、内部レコーディングや送受信機一体化によるシステムのコンパクトさを考慮するとおよそ65,000円の価格は非常に魅力的だ。
なお、今回レビューしたZO600Mはヤムーポイントにより交換可能としている。ShimbolのZO600Mは細かな欠点はいくつかあるものの、全体的にはその便利性と機能性で価格以上の価値があると言えるだろう。
国内ではシステムファイブを中心に販売中、価格以上の価値は確実にある機材なのは間違いない。
https://www.system5.jp/pages/search?kw=Shimbol
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