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【最新版】DaVinci Resolve 19.1.3で使えるエフェクト一覧

DaVinci Resolve(ダビンチリゾルブ)は、プロ仕様のカラーグレーディングや映像編集、VFX、音声処理が一体となった総合動画編集ソフトです。それでいて基本操作はシンプル簡単、Premiere ProやFilmoraなど他社ソフトから乗り換えるユーザーが増えつつある一方で「使えるエフェクトが少ない」との声を耳にすることも。
しかし実際には(無償版ですら)超高機能かつ豊富なエフェクトを多数搭載、ここでは最新版のDaVinci Resolve 19.1.3をベースに、主要なエフェクトをカテゴリ別にまとめました。

補足
– DaVinci Resolveはアップデートによりエフェクト名が変更される場合があります。この記事で紹介している名称は執筆時点において最新バージョン(ver.19.1.3)のものです。
– 量が膨大なため、一部に解釈のズレや説明不足が含まれる可能性があります。修正点が見つかり次第随時更新予定です。

なお、KCSではDaVinci Resolveをはじめとした動画編集の基礎から応用までをカバーするステップ・バイ・ステップ形式の動画教材を多数用意しています。中でもStep2ではエフェクトの活用方法やカラコレ・カラグレのコツを効率的に学べます、ぜひ覗いてみてください。

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目次

  1. ResolveFX カラー
  2. ResolveFX キー
  3. ResolveFX シャープ
  4. ResolveFX ジェネレート
  5. ResolveFX スタイライズ
  6. ResolveFX テクスチャー
  7. ResolveFX テンポラル
  8. ResolveFX トランスフォーム
  9. ResolveFX ブラー
  10. ResolveFX ライト
  11. ResolveFX リバイバル
  12. ResolveFX リファイン
  13. ResolveFX ワープ
  14. まとめ

1. ResolveFX カラー

DaVinci Resolveといえば強力なカラーグレーディング機能が魅力。ここでは色や彩度や露出などカラー全般を操作するエフェクトを紹介します。

  • ACESトランスフォーム
    ACES(Academy Color Encoding System)へ映像を変換するエフェクト。異なるカメラやディスプレイ間で一貫したカラーバランスを保てます。
  • DCTL (有償版のみ)
    DaVinci Color Transform Languageを活用して独自のカラーコレクションやルックを適用可能。高度な色味の調整が可能です。
  • かすみの除去
    霞や靄を取り払い映像をクリアかつ高コントラストに。遠景の映像などで非常に効果的。
  • カラーの反転
    映像内の色を反転させるクリエイティブなエフェクト。独特なアート表現を求めるときに重宝します。
  • カラーコンプレッサー
    特定の色域を圧縮して彩度を均一化する。カラーグレーディング時の色バランス調整がしやすくなります。
  • カラースタビライザー(有償版のみ)
    ショット間でカラーを安定化させる。色ブレが目立つ映像を整合させる際に非常に有用です。
  • カラースペース変換
    異なるカラースペース間で映像を変換する。広色域素材やRec.709など複数の環境を跨ぐときに便利。
  • コントラストポップ(有償版のみ)
    コントラストを強調しHDR風のメリハリ感を手軽に演出。立体感のあるビジュアルが得られます。
  • スピル除去
    クロマキー(グリーンスクリーン)撮影時に、被写体の端ににじむ不要な背景色を削減します。
  • フォルスカラー(有償版のみ)
    映像の露出を擬似カラーで視覚化。カラーグレーディング時や撮影時の露出チェックに最適。
  • フリッカーの追加
    チラつき(フリッカー)を意図的に加えて古い映像風のルックやクリエイティブな演出を作り出します。
  • 色域マッピング
    異なるディスプレイやカラースペース間で適切に色をマッピングし複数機材の素材を扱う時に色を合わせやすくします。
  • 色域リミッター
    指定範囲の色域に制限。放送用素材などで規格に合わせる際に便利です。
  • 色順応(有償版のみ)
    異なる照明・カメラ設定などによる色温度のズレを補正し全体のカラーを統一します。

2. ResolveFX キー

グリーンスクリーンの合成や特定の色をキーにした補正を行うエフェクト群です。

  • 3Dキーヤー
    色相・明度・彩度などの複数条件で複雑なキーイングを可能に。背景合成で人物の細かな髪の毛などを切り抜きたい時に有効です。
  • HSLキーヤー
    Hue(色相)・Saturation(彩度)・Luminance(輝度)それぞれに基づいてキーイング。特定の色だけ強調・変更するなど多彩な演出が可能。
  • アルファマットの縮小&拡大
    キーイング結果の境界(アルファチャンネル)を調整し切り抜きのエッジをより自然に仕上げます。
  • ルマキーヤー
    輝度情報をもとにキーを抜くエフェクト。明るい部分だけを抜く、暗い部分だけを抜くといったシンプルかつ有効な手法です。

3. ResolveFX シャープ

映像のエッジやディテールを強調することでクリアな印象を与えるエフェクトです。

  • シャープ(有償版のみ)
    鮮鋭度を高めて映像をくっきり見せる。一方でノイズ増加にもつながるのでパラメーター調整が要です。
  • シャープエッジ(有償版のみ)
    特に輪郭線を強調し、ディテールを際立たせる。被写体の存在感をアップさせたい時に最適。
  • ソフト&シャープ
    ソフトフォーカスとシャープの両方を使用して注目ポイントだけを際立たせる演出が可能。

4. ResolveFX ジェネレート

映像パターンや背景を作り出すエフェクト。合成や画面構成の際に便利です。

  • カラージェネレーター
    特定の色面を生成し背景やオーバーレイ素材として利用可能。
  • カラーパレット
    カラーサンプルを表示しカラーグレーディングの際の指標に。複数色を使った演出に役立ちます。
  • グリッド
    画面上に格子状のパターンを重ねる。レイアウト検討や構図合わせに便利。

5. ResolveFX スタイライズ

映像の雰囲気を大きく変えるクリエイティブなエフェクトです。

  • エッジ検出
    輪郭部のみを強調して線画風の表現を生成。オブジェクトを際立たせたい時に適しています。
  • エンボス
    彫刻のような質感を与え立体感のあるスタイルに。テキスト演出にも活用可能。
  • スタイル変換
    映画のようなルックや独自のビジュアルスタイルを適用する。ワンタッチで雰囲気をがらりと変えられます。
  • ドロップシャドウ
    テキストやロゴに影を落とし奥行き感や視認性を向上させるエフェクト。
  • ビネット
    画面周囲を暗くして中央に視線を誘導。映像をドラマチックに演出可能。
  • ブランキングフィル
    映像の一部をブランキング(塗りつぶし)処理しプライバシー保護や不要要素のマスキングなどに使用。
  • ブラー(ティルトシフト)(有償版のみ)
    被写界深度を疑似的に調整しミニチュア効果を生む。ユニークな映像表現が可能。
  • ブラー(プリズム)
    レンズプリズム効果を再現し屈折や反射を強調。アート性の高い演出が得意。
  • ミラー
    映像を水平・垂直方向に反転し対称的な画面や幻想的な空間を作り出す。
  • 抽象化
    映像を抽象画のように変換。色やテクスチャを大胆に変更しアート表現を追求できます。
  • 水彩画
    映像を水彩画風に変換して柔らかい雰囲気に。手描き風の演出にも使えます。
  • 空の置き換え
    空の部分だけを別の素材に切り替え、天候や時間帯の調整を簡単に実現します。
  • 走査線
    古いテレビ画面を模した横線を加え、レトロな演出を可能に。
  • 鉛筆スケッチ(有償版のみ)
    映像を鉛筆画のように表現。手書き風の質感を取り入れる際に便利です。

6. ResolveFX テクスチャー

映像表面の質感を変化させたりダメージを再現したりするエフェクトが集まっています。

  • JPEGダメージ
    JPEG圧縮特有のブロックノイズを意図的に生成しデジタル色の強いアート表現を作れます。
  • アナログダメージ(有償版のみ)
    ビデオテープやフィルムが劣化したような歪みや色落ちを再現しヴィンテージなルックに仕上げます。
  • テクスチャーポップ
    映像の表面のディテールを強調しコントラストを高める。質感を際立たせたいときに便利です。
  • ディテールの復元(有償版のみ)
    ノイズや白飛びなどで失われた細部を補正し元の映像を改善します。
  • ファストノイズ
    さっとノイズを加えて映像をざらつかせる。ヴィンテージ感やアナログ感を演出するときに重宝します。
  • フィルムグレイン(有償版のみ)
    粒状感を追加しシネマティックなフィルム風の質感を簡単に再現。
  • フィルムダメージ
    傷や焼け、ひび割れなど古いフィルムらしい劣化表現を追加してレトロ感を演出します。

7. ResolveFX テンポラル

時間操作や動きの残像など動画特有の効果を加えるエフェクト群です。

  • ストップモーション
    映像をコマ撮りアニメのようにカクカク動かす。ユーモラスな表現や演出に最適。
  • スミア(有償版のみ)
    動きに連続的なぼかしを加えトランジションを滑らかに。スピード感や流動感を演出します。
  • モーショントレイル(有償版のみ)
    動いている被写体に残像の軌跡を追加。アクションシーンやダイナミックな演出におすすめ。
  • モーション・ブラー
    高速で動く被写体に自然なブレを加え臨場感やスピード感を強調。

8. ResolveFX トランスフォーム

映像を位置・角度・形状の面から自由に操るエフェクトが揃っています。

  • カメラシェイク
    手持ち撮影特有の揺れを再現。臨場感を演出したいシーンに有効。
  • サーフェストラッカー
    被写体の表面を正確にトラッキングしそこにテキストや別素材を固定する。本格的な合成に活用可能。
  • ビデオコラージュ
    複数の映像クリップを一枚画面に合成しデザイン性の高い演出を実現します。
  • マッチムーブ
    カメラの動きを解析し他のクリップに同じ動きを適用。自然に融合させる高度なトラッキング技術です。
  • 変形
    映像を自由に歪ませたり伸ばしたりして独創的な表現を生み出せます。

9. ResolveFX ブラー

多彩な“ぼかし”を駆使して映像の焦点コントロールや雰囲気作りをサポートするエフェクト群です。

  • ブラー(ガウス)
    なめらかに映像をぼかす。ディテールを意図的に隠したいシーンなどで使われます。
  • ブラー(ズーム)
    映像の中心から放射状にぼかしを加え動的な効果やスピード感を演出。
  • ブラー(ボックス)
    四角いブロック状にぼかす効果。特定領域だけぼかすなどプライバシー保護にも利用しやすい。
  • ブラー(モザイク)
    ピクセル化して映像をモザイクに。顔や個人情報の保護するなどといった意図的な演出に役立ちます。
  • ブラー(レンズ)(有償版のみ)
    レンズボケをシミュレート。背景を美しくぼかしてシネマティックな映像が作れます。
  • ブラー(放射)
    中心から外へ光が伸びるようにぼかしを加え幻想的なルックを実現。
  • ブラー(方向)
    特定の方向のみをぼかすことで被写体が動いているような効果やスピード感を演出。

10. ResolveFX ライト

光の表現を強化し、映像に幻想的な効果やドラマチックな演出を加えるエフェクト群です。

  • アパーチャー回折(有償版のみ)
    レンズの絞り形状によって生じる回折現象を再現。美しいボケやハイライトが得られます。
  • グロー
    明るい部分を柔らかく光らせふんわりとした幻想的な雰囲気に仕上げる。
  • ハレーション(有償版のみ)
    強い光源の輪郭ににじみを加えまばゆい輝きを生み出す。ファンタジックな演出に使いやすい。
  • レンズフレア(有償版のみ)
    カメラレンズ内部で光が反射するフレアを再現。映画的な演出に欠かせない要素。
  • レンズ反射(有償版のみ)
    レンズ面での光の反射を模擬し実写感やリアリティを向上させる。
  • 光線
    シーンに光の線を追加し神秘的・荘厳なイメージを付与。ドラマ性を高めたい時に効果的です。

11. ResolveFX リバイバル

映像の修復やクリーンアップを目的としたエフェクトが揃っていて撮影時の問題を後から補正できます。

  • オブジェクト除去(有償版のみ)
    不要な被写体を映像内から自然に消し去る。背景とのなじみを損なわない高度な処理が特徴。
  • ダストバスター(有償版のみ)
    ホコリやゴミなど、フィルムや映像の汚れを自動検出・除去。クリーンな映像に仕上げられます。
  • デッドピクセル修正
    カメラやディスプレイの故障などで発生したデッドピクセルを補完。視覚的な違和感を軽減します。
  • デバンド
    グラデーションで生じる帯状の色むら(バンディング)を除去し滑らかな色表現を取り戻します。
  • ノイズ除去(有償版のみ)
    映像内のノイズを緩和してクリアな仕上がりに。特に低照度撮影の素材には必須です。
  • パッチリプレイサー(有償版のみ)
    映像の一部を他の部分で置き換え不要要素をカバー。簡易的なオブジェクト消去にも使えます。
  • フリッカー除去(有償版のみ)
    照明やシャッタースピードの問題などで起きる画面のチラつきを低減し安定した映像に。
  • フレームリプレイサー
    破損したフレームを別のフレーム情報で補完することで映像の途切れをスムーズに補修します。
  • 自動ダート除去(有償版のみ)
    ダートなどの微細な汚れを自動で取り除き映像を再生時にきれいな状態へ。
  • 色収差の除去(有償版のみ)
    レンズ特性で生じる色ズレを補正し高画質かつ自然な仕上がりを追求。

12. ResolveFX リファイン

顔の修正や美肌効果を加えたり奥行きを調整するなど、映像をより洗練させるためのエフェクトです。

  • カスタムミキサー
    カラーグレーディングを高度にカスタマイズ。カラーチャンネルやトーンカーブを調節し理想のルックを構築します。
  • ビューティー(有償版のみ)
    肌の質感をなめらかにしシミやシワを軽減。人物の魅力を最大限に引き出したい際に最適です。
  • フェイス修正(有償版のみ)
    顔のパーツ単位での調整が可能。目の明るさや輪郭の補正など細やかなコントロールが特徴。
  • リライト(有償版のみ)
    映像内の光を再度配置するようなイメージで明暗バランスを調整。ドラマチックなライティングを再現できます。
  • 深度マップ(有償版のみ)
    奥行き情報を解析し被写界深度をコントロール。背景をぼかすなどの3D的な演出が可能ですが処理が重い点に注意。

13. ResolveFX ワープ

映像を歪ませたり波紋を加えたりとダイナミックな変形を行うエフェクト群です。

  • うねり(有償版のみ)
    波打つような動きを映像に与え不思議な視覚効果を創出。
  • デント(有償版のみ)
    映像を局所的にへこませる歪み効果。ユニークなアート表現に活用できます。
  • リップル(有償版のみ)
    水面の波紋を模した揺らぎを加え画面全体に動きをプラス。
  • レンズ歪み(有償版のみ)
    魚眼や広角レンズなど特定レンズの歪みを再現・補正。映像の個性的な見せ方が可能です。
  • ワープ(有償版のみ)
    映像を自由にねじり歪め、変形させる。大胆なクリエイティブ演出にぴったり。
  • 渦(有償版のみ)
    渦巻き状の変形を加え視線を奪うようなダイナミックな映像処理を実現。

まとめ

DaVinci Resolve 19.1.3ではこれまでどおり無料版でも相当数のエフェクトを使うことができ、有償版(Studio版)にアップグレードすればさらに強力な機能が解放されます。
しかもエフェクトの中には最新のAI機能を活用した強力で劇的な変化をもたらすものもあり、それがアップデートを重ねる毎に大きく進化している点も見逃せません。

「DaVinci Resolveはエフェクトが少ない」という印象を持っている方も改めてここまでの一覧を見れば、その豊富さや多彩さを実感できるのではないでしょうか。

  • 幅広い用途をカバー:カラーグレーディングから特殊効果、修復や合成までオールインワンで対応
  • 有償版はよりプロユースを想定した機能を網羅:ノイズ除去や高度なトラッキング、フェイス修正など現場で重宝されるツールを完備

もしDaVinci Resolveの操作に慣れていなかったり、より深い知識を身につけたいと考えているならkyokuti creator school(KCS)が提供するStep2の動画教材がおすすめです。エフェクトの具体的な使い方や実践的なカラーグレーディング手法などをわかりやすく解説していますので、これから映像編集を始める方はもちろんスキルをさらに磨きたい方にも役立つはずです。

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今後もソフトウェアのアップデートに伴ってエフェクト名や機能が追加・変更される可能性がありますが、見つけ次第この情報を修正していきます。ぜひ本記事を参考にDaVinci Resolveでの映像編集やカラーグレーディングに挑戦してみてください。

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