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DaVinci Resolve 18.5で利用できるエフェクト一覧

DaVinci Resolveに関する不満として「使えるエフェクトが少ない」というような声があるらしい。

個人的には少ないとは思わないし、普段よく利用するエフェクトに関しては物凄く高機能・高性能で非常に助かっているものがあるので思い切って全てのエフェクトを調べてみることにした。これを見てもらえばPremiere ProやFilmoraなどといった他社製アプリを利用している人でもDaVinci Resolveがどういうツールなのかということを理解してもらいやすいかもしれない。

なお、DaVinci Resolveはアップデートを重ねるたびにエフェクトの名称が変わってしまうことがあるという厄介な問題を抱えているので「あくまでも記事執筆時点での名称」だということと、数が多すぎるということもあって僕の勘違いによる説明も含まれている可能性があるということをご留意願いたい。
もちろん、今後情報に関する問題が見つかったらその都度修正していく。

それでは以下にDaVinci Resolve 18.5の全エフェクトを解説していく。説明はエフェクトのカテゴリごとに分けて進めていくことにする。

ResolveFX カラー

カラースペースの変換やカラーレンジの圧縮など、主に色に関するエフェクト群。

  • ACESトランスフォーム: ACES(Academy Color Encoding System)への映像変換を行うエフェクト。色の再現性を高め、異なるカメラやディスプレイ間で一貫したカラーグレーディングを可能にする。
  • DCTL (有償版のみ): DCTL(DaVinci Color Transform Language)スクリプトを適用するエフェクト。カスタムのカラーコレクション、ルック、エフェクトを作成し、映像に独自のビジュアルスタイルを加えることができる。
  • かすみの除去: 霞(かすみ)や靄(もや)を取り除き、映像のコントラストと鮮明さを改善するエフェクト。特に遠景や風景の映像で効果的で、クリアで鮮やかな画質を実現する。
  • カラーの反転: 映像内の色を反転させるエフェクト。クリエイティブなビジュアル効果や特殊な色調整に使用され、ユニークな映像スタイルを作り出すことができる。
  • カラーコンプレッサー:色の範囲を圧縮し、映像内の色彩をより一貫したものにするエフェクト。カラーグレーディングの際に色の調整を簡単にし、各映像を調和させやすくする。
  • カラースタビライザー(有償版のみ):映像の色のブレを安定させ、カラーバランスを整えるエフェクト。色の一貫性を高め、特に複数のショット間での色の整合性を保つのに有効。
  • カラースペース変換: 異なるカラースペース間で映像を変換するエフェクト。映像制作の異なる段階やデバイス間で一貫した色の表示を実現する。
  • コントラストポップ(有償版のみ):映像のコントラストを強調し、より立体感のあるイメージを作り出すエフェクト。映像に深みを加え、視覚的に魅力的なルックを作成する。個人的に利用頻度高め、いわゆるHDR風の映像を手軽に作成することが可能。
  • スピル除去:クロマキー撮影などで不要な背景色のスピル(色の滲み)を除去するエフェクト。被写体と背景の境界をよりクリアにし自然な合成を可能にする。
  • フォルスカラー(有償版のみ):映像の露出レベルを色で表示するエフェクト。撮影やカラーグレーディング時に露出の確認を容易にし、正確な露出設定をサポートする。
  • フリッカーの追加:映像にフリッカー(ちらつき)効果を追加するエフェクト。古い映画やビデオの劣化した雰囲気を再現したり、クリエイティブなビジュアルスタイルを作り出すことができる。
  • 色域マッピング:異なるカラースペースやディスプレイデバイス間で色を正確に変換しマッピングするエフェクト。特に異なる色域の映像素材を一貫して扱う際に役立つ。
  • 色域リミッター:映像の色域を特定の範囲内に制限するエフェクト。放送基準や特定のディスプレイ要件に合わせて色域を調整するのに使用される。
  • 色順応(有償版のみ):映像の色温度を異なる照明環境やカメラ設定に合わせて調整するエフェクト。一貫性のある色調整を行い、異なる条件下で撮影された映像の色合いを統一する。

ReloveFX キー

グリーンスクリーンなどのキーヤー関連エフェクト群。

  • 3Dキーヤー: 色、明度、彩度に基づいて複雑なキーイングを行うエフェクト。細かいディテールや透明度を持つオブジェクトを切り出すのに適している。
  • HSLキーヤー: 色相、彩度、輝度を個別に調整できるキーイングエフェクト。特定の色範囲を選択し、それを際立たせたり除去したりするのに使用される。
  • アルファマットの縮小&拡大:アルファチャンネル(透明度に関するパラメーター)のエッジを縮小または拡大し、キーイングのエッジを滑らかにするのに役立つ。
  • ルマキーヤー:明度情報に基づいてキーイングを行うエフェクト。明るい部分や暗い部分を選択し、背景を分離するのに特に有効。

ReolveFX シャープ

映像の鮮明度やエッジ強調を調整するためのエフェクト群。

  • シャープ(有償版のみ):映像の鮮明さと輪郭を強調する。これにより映像の細部がクリアに表示されイメージを鮮明にすることができる。
  • シャープエッジ(有償版のみ):映像のエッジをより強調するエフェクト。オブジェクトや被写体の輪郭が鋭く際立つ。細かな調整が可能で利用頻度高め、お気に入りのひとつ。
  • ソフト&シャープ:映像の一部をソフトフォーカスにし他の部分をシャープにするために使用される。視覚的な焦点を特定の領域に向けることができる。

ReolveFX ジェネレート

カラージェネレーターやグリッドなど、映像の生成とパターン作成に関連するエフェクト群。

  • カラージェネレーター:特定の色を生成し、映像にオーバーレイできるエフェクト。これを使用して背景やオブジェクトに色を追加したり、色調を調整したりすることができる。
  • カラーパレット:カラーグレーディングの際に使用されるツールで、カラーグレード用のカラーサンプルを表示する。
  • グリッド:映像に格子状のパターンを追加する。位置調整や合成作業時に役立ち、映像の構図を調整するのに使用される。

ReloveFX スタイライズ

エンボス、水彩画、ブラーなど、映像を特徴のあるスタイルに変換するエフェクト群。

  • エッジ検出:イメージのエッジと輪郭を強調し、立体感を生み出する。主にオブジェクトの輪郭を際立たせるのに役立つ。
  • エンボス:イメージに立体的なテクスチャを追加し、オブジェクトやテキストに彫刻のような外観を与えたりアート的なルックを作成する。
  • スタイル変換:映像に独自のスタイルや外観を適用できる。特定の映画のような見栄えを表現するのに使用される。
  • ドロップシャドウ:オブジェクトに影を追加しそれらを浮き上がった外観にする。主にテキストやロゴに奥行き感を追加するために使用される。
  • ビネット:イメージの端を暗くし、視点を中心に誘導するために使用される。アート的またはストーリーテリングの目的に適している。
  • ブランキングフィル:映像の一部を隠す効果でプライバシー保護や不要な要素の削除に役立つ。
  • ブラー(ティルトシフト)(有償版のみ):ティルトシフト効果をシミュレートしイメージの被写界深度を調整し、被写体を小さく見せるか、ビジュアルの印象度をぐっと高めることができる。飛び道具的なエフェクトながらもそれなりに利用できるシーンが多め。
  • ブラー(プリズム):プリズムに似た光学効果を追加し反射と屈折を強調する。クリエイティブなビジュアルの表現に適している。
  • ミラー:ミラーエフェクトはイメージを水平または垂直に反転させ、対称性と視覚的な魅力を生み出せる。
  • 抽象化:イメージを抽象的なアートスタイルに変換し色やテクスチャを変更してクリエイティブな視覚効果を追加する。
  • 水彩画:水彩画効果はイメージを水彩画のような外観に変換し絵画的な質を映像に加える。
  • 空の置き換え:映像の空を異なる空のイメージに置き換える。天候や背景を変更するのによく使用される。
  • 走査線:古いテレビ画面の走査線を模倣しクラシックなテレビ映像を思い起こさせるビンテージルックを作成する。
  • 鉛筆スケッチ(有償版のみ):イメージを鉛筆で描かれたスケッチに変え手描きのアート的な質感を映像に追加する。

ReloveFX テクスチャー

映像にテクスチャーやノイズを追加し質感を調整するエフェクト群。

  • JPEGダメージ:JPEG圧縮によるアーティファクトをシミュレートしクリエイティブなルックを追加する。映像の一部がブロック化され「いかにもデジタル」な外観を作成できる。
  • アナログダメージ(有償版のみ):古いビデオやフィルムの劣化を模倣しヴィンテージな外観を作成する。ビデオの歪み、ノイズ、色の変化などをエミュレートする。
  • テクスチャーポップ:映像のテクスチャーやディテールを際立たせ鮮明さを向上させる。微細なディテールが強調される。
  • ディテールの復元(有償版のみ):イメージの細部やディテールを復元しクリアで詳細な映像を再現する。白飛びしてしまった映像など劣化した映像を修復するのに役立つ。
  • ファストノイズ:ノイズを追加し映像に賑やかさを持たせる。ヴィンテージな外観やデジタルノイズ効果を生成できる。
  • フィルムグレイン(有償版のみ): フィルムの粒子効果を追加。フィルムの質感を再現しクラシックなシネマティック的外観を作り出す。
  • フィルムダメージ:フィルムの傷や劣化を模倣しヴィンテージな外観を追加する。焼け、ひび割れ、スクラッチなどを再現する。

ReloveFX テンポラル

ストップモーションやモーショントレイルなど時間に関連するエフェクト群。

  • ストップモーション:ストップモーションアニメのような効果を付けて映像を停止フレーム風にする。物体の動きが一拍ずつ表示される。
  • スミア(有償版のみ):動きのぼかしを追加しエフェクトやトランジションをスムーズにする。移動中のオブジェクトに自然な流れを与える。
  • モーショントレイル(有償版のみ):動きの軌跡を示しクリエイティブなムービー効果を作成する。速い動きが残像のように表示される。
  • モーション・ブラー:高速の動きやアクションシーンにモーションブラーを追加し臨場感を向上させる。速い動きがぼかされて滑らかになる。

ReloveFX トランスフォーム

カメラシェイク、変形、マッチムーブなど、映像の動きの変化に関連するエフェクト群。

  • カメラシェイク:カメラの振動を模倣しシーンに臨場感と揺れを加える。これにより静的な映像に動的な要素が導入されリアルな視覚効果が実現する。
  • サーフェストラッカー:オブジェクトに追従しその運動を正確にトラッキングする。オブジェクトの移動に合わせて他の要素を配置するのに役立つ。
  • ビデオコラージュ:複数のビデオクリップを組み合わせて1つの合成映像を作成する。これによりクリエイティブな映像表現が可能になる。
  • マッチムーブ:カメラの動きを解析し別のクリップに同じ動きを適用する。、異なるクリップ間で一貫性のあるカメラワークが実現する。
  • 変形:オブジェクトを歪ませたり変形させたりしてクリエイティブなエフェクトを生成する。テキストや図形のアニメーションにも使用できる。

ReloveFX ブラー

ガウスブラー、ボックスブラー、モザイクブラーなど、映像のぼかし効果に関連するエフェクト群。

  • ブラー(ガウス):イメージを滑らかにし柔らかな外観を実現する。これは主に不要な細部を隠すために使用される。
  • ブラー(ズーム):イメージをズームアウトしてぼかし視覚的な焦点を強調する。動きやトランジションに使用される。
  • ブラー(ボックス):四角形のボックス状のぼかしをイメージに追加する。特定の領域をぼかすために使用される。
  • ブラー(モザイク):イメージの一部をピクセル化して隠す効果。プライバシー保護や匿名化に使用される。
  • ブラー(レンズ)(有償版のみ):レンズの特性を模倣しボケた外観を持つイメージにする。被写界深度を表現するのに役立ち、ナチュラルなルックにしやすい。
  • ブラー(放射):イメージの中心から外側に向かってぼかしを加え中心的な焦点を生み出す。通常、注目すべき主題を強調するために使用される。
  • ブラー(方向):特定の方向にぼかしを加え動きを強調する。速度や方向の変化を視覚的に示すのに役立つ。

ReloveFX ライト

グローやレンズフレアなど、光に関連するエフェクトが含まれている。

  • アパーチャー回折(有償版のみ):レンズのブレード(絞り)を通過する光が回折し美しいボケ効果を生み出す。写真や映像で芸術的な表現を追求する際に使用される。
  • グロー:明るい要素やエッジの周りに柔らかい光を追加し幻想的で柔らかい外観を提供する。テキストや要素を際立たせ美的効果を強調する。
  • ハレーション(有償版のみ):明るい光源周りに輪郭の光沢を追加する。これにより光源がまばゆく輝いて見え、ファンタジー的な雰囲気が演出される。
  • レンズフレア(有償版のみ):明るい光源からの光がレンズ内で反射し魅力的な光の線や形状を作成する。映画や写真で特に使用され美的価値を高める。
  • レンズ反射(有償版のみ):カメラレンズに当たる光が反射して生じる効果を模倣する。リアルなシーンに深みを与える。
  • 光線:シーンに光線が入射する様子を再現する。神秘的で幻想的な雰囲気を醸し出せる。

ReloveFX リバイバル

ノイズ除去、色収差の除去、オブジェクト除去など、映像の修復とリストアに関連するエフェクトが含まれている。

  • オブジェクト除去(有償版のみ):映像から不要な物体を取り除くエフェクト。映像のクリーニングや不要な物体の消去に役立つ。
  • ダストバスター(有償版のみ):フィルムや映像に存在する埃や汚れを自動的に除去する。映像品質を向上させ、クリーンな映像を実現する。
  • デッドピクセル修正:映像内のデッドピクセルを自動的に修正する。これにより画面上の不要なピクセルが修正され映像が滑らかに表示される。
  • デバンド:映像内のバンディングアーティファクトを除去する。滑らかなグラデーションを回復し映像品質を向上させる。
  • ノイズ除去(有償版のみ):映像内のノイズや粗さを低減させクリアで滑らかな映像を生成する。特に低照度条件下での映像品質向上に役立つ。
  • パッチリプレイサー(有償版のみ):映像内の特定の領域を他の映像で置き換える。不要なオブジェクトを消去したり新しい要素を挿入したりできる。
  • フリッカー除去(有償版のみ):映像内の点滅やフリッカーを低減させる。照明条件によるフリッカーを軽減し映像の品質を向上させる。
  • フレームリプレイサー:映像内の個々のフレームを他の映像で置き換える。連続的な動きを滑らかにするのに役立つ。
  • 自動ダート除去(有償版のみ):映像内のダートや微細な汚れを自動的に取り除く。映像のクリーンナップに使用される。
  • 色収差の除去(有償版のみ):映像内の色収差を修正し色の一貫性を向上させる。特に色収差が問題となるシーンで使用される。意図せず色収差が発生してしまうと映像の品質を大きく落としてしまう要因になってしまうためとても便利。

ReloveFX リファイン

フェイス修正、ビューティー、カスタムミキサーなど、映像の調整とリファインメントに関連するエフェクト群。

  • カスタムミキサー:カラーグレーディングを高度にカスタマイズできるツール。カラーチャンネルの調整、トーンカーブの設定、カラーバランスの微調整が可能。
  • ビューティー(有償版のみ):肌の滑らかさを向上させ美しい外見を実現するためのツール。肌のシミやシワを軽減し美肌効果を提供する。
  • フェイス修正(有償版のみ):顔の特定の要素を調整できるツール。肌のトーン調整、目の明るさ調整、シワの軽減などが可能かつ強力。女性が喜ぶエフェクト間違いなし。
  • リライト(有償版のみ):映像内の明暗を調整しシーンの雰囲気を変えるツール。コントラストの調整やハイライトの強調が行える。
  • 深度マップ(有償版のみ):映像内の被写界深度情報を活用して奥行き感を強調するツール。映像に立体的な印象を与えることができるがめっぽう重いのがたまにキズ。

ReloveFX ワープ

うねり、ワープ、渦など、映像の歪みとワーピングに関連するエフェクト群。

  • うねり(有償版のみ):映像に波紋やゆがみを追加する。クリエイティブな視覚効果を実現する。
  • デント(有償版のみ):映像内のピクセルを歪ませ歪み効果を生成するツール。特定のシーンで使用されアートスタイルに適用される。
  • リップル(有償版のみ):映像内の波紋や振動を模倣するツール。水面の揺れや振動効果を再現する。
  • レンズ歪み(有償版のみ):特定のレンズの歪みパターンを補正または強調するツール。特定のスタイルを再現するのに使用される。
  • ワープ(有償版のみ):映像を歪ませたりねじ曲げたりするツール。創造的な歪み効果を適用できる。
  • 渦(有償版のみ):映像内に渦巻きや渦状のエフェクトを追加するツール。視覚的な興味を引く効果を生み出す。

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