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【デスクトップ&iPad版】Affinity Photo / Designer / Publisher V2一挙リリースまとめ

本日、SerifよりAffinity Suiteの最新版である「V2」がリリースされた。

しかもデスクトップ版・iPad版といった全てのプラットフォームに向けたアップデートになっており、Affinity Suiteの中では唯一発売されていなかったiPad版Affinity PublisherもAffinity Publisher 2としてようやくファミリーに加わっている。
これにより全てのプラットフォームで全てのアプリが勢ぞろいすることになったAffinity Suiteを早速使い込んでみた。そのレビューは動画でも配信しているが、本記事では動画では触れていないような細かい情報を中心に、新バージョンのポイントや実際の使い勝手について解説していくことにする。

動画でのレビューはこちら。ファーストインプレッション程度の軽いもの。

本記事では言及していないがとにかく細かな機能が改善されていたり便利な小技が追加されていたりするので実際に使い込んでみるとその違いに驚くかもしれない。
見た目としてはデスクトップ版はほとんど変化はないものの、iPad版は前バージョンから大幅な変更が加えられより使い勝手の良いものに進化している。

ついでにいえばV2はiPadOS 16に最適化されているようで、iPadOS 16の新機能のひとつである仮想メモリスワップの追加による利点も得られるとのこと。実際に最新のiPad Pro(M2チップ/16GB メモリ)にインストールしたAffinity Photo 2ではひとつで4GB近い巨大な写真データを数時間にわたり編集してみたところ、不安定になることもなければアプリが突然終了してしまうといったこともなく極めてスムーズに作業ができてしまったことには感動した。

現在、V2の発売を記念して安価に購入できるキャンペーンがスタート。通常はそれぞれ10,800円(iPad版は3,200円)するところを今なら6,600円(iPad版は1,900円)で購入することができる、さらには本バージョンからは単体で買うよりもお得なユニバーサルライセンスも追加されているためよりお得に入手できるようになっている。
今すぐ新機能は必要ないという既存ユーザーは今すぐ飛びつく必要はないのかもしれないが今回のAffinity Suite、Serifらしくニーズをきっちりと受け止めつつ基本機能を固めてきた良アップデートであるのは間違いない、猛烈に購入をオススメする。

Affinity Photo / Affinity Designer / Affinity Publisher紹介ページ(Serif公式)
https://affinity.serif.com/ja-jp/

Affinity Photo 2の新機能

アップデートの概要
3製品の中で最も強力で先進的、そして尖った玄人向けの新機能を搭載してきたのがAffinity Photo。
新機能のほぼ全てが超強力かつ実用的なものであるが比較的高度な知識・スキルが必要になってしまうため、細かな改善を除いて初心者が直接メリットを享受できるといった類いのものはほとんどないことに注意が必要。
iPad版では1億画素超の巨大データを軽々とハンドリングしてしまうほどの強烈なパフォーマンスで業務利用にも十分堪え得る機能性を持つ。

非破壊的なRAW現像
RAWファイルの非破壊的な現像が可能に。現像を終えたデータに対し様々な処理を行った後でも、いつでも現像設定を変更ができる。さらに、RAWファイルを外部リンクとして読み込むことでドキュメントデータのサイズを劇的に節約することも可能になっている。
この機能が搭載されたことによりAffinity Photo単体でも「ホンキの写真加工」が可能に(これまでは現像にCapture One Proなどの現像ツールが必要だった)。
超強力。

複合マスク
加算、交差、減算、およびXOR操作を使用して、複数のマスクレイヤーを非破壊的に簡単に結合。それらのコンポーネントパーツに基づいて新しいマスクを作成することができる。

ライブメッシュワープ
非破壊ワープを利用して画像やファイルを歪ませることのできる超強力な機能。非破壊編集なのでいつでもオリジナルの形状に戻すこともできる。メッシュワープの形状に応じてリニアに形状を変えていくオブジェクトのパフォーマンスの高さは異次元。

法線
法線マップにベイクされた照明情報を調整する調整レイヤー。3DCGソフトから生成された照明レイヤーの編集も可能。

ライブマスクレイヤー
下にある画像のプロパティに基づいて自動的に更新される新しいマスク機能。とにかく超強力で以下の3つの中から利用できる。

色相範囲
画像内の特定の色に基づいてマスクを作成。

バンドパス
画像内のエッジに焦点を合わせたマスクを作成。狙ったエッジのみに調整フィルターの効果を適用したい時に効果的。

輝度範囲
特定の光度範囲にわたってマスクを作成。

ステート
スタジオパネルよりレイヤースタックの表示状態を保存して、さまざまなデザインオプションやバージョンの作業をすばやく確認できるようになる機能。使ってみたがイマイチ分からなかった…ただ、使いこなすことができれば強力そうな予感。

JPEG XLのインポート/エクスポート
HDRイメージに対応したJPEG XLフォーマットをサポート。

iPad版の新機能
大容量メモリを積んだiPad Proに最適化されているようで超ハイパフォーマンス。AMD Radeon Pro 5600Mを積んだMacBook Proを遥かに上回るパフォーマンスを発揮。Affinity Designer / Affinity Publisherと共通する点として、iPad版はデスクトップ版のほぼ全ての機能に加え大幅なUIの変更が加えられている。慣れるまで多少時間が必要なものの、慣れることができれば前バージョンを大幅に上回る操作性を発揮。

コマンドコントローラ
デフォルトでは画面左下に常時表示されるラジアルメニュー。すべてのツールで共通の修飾子(shiftやcommandなど)にすばやくアクセス可能。利用しなければ非表示にすることも。

クイックメニュー
画面をタップし続けたり3本指でスワイプするだけで、クリップボードオプションと9つのカスタマイズ可能なショートカット操作に素早くアクセス可能。

コンパクトモード
レイヤーとブラシパネルで使用できる新しいモード。コンパクトな表示に切り替えが可能になり、常時開いたままにしても作業の邪魔にならない程度のスペースを確保しやすくなっている。

Affinity Designer 2の新機能一覧

アップデートの概要
これまで弱点といわれていた部分を補ってきた印象でとにかくベクターワープの使い勝手とパフォーマンスは素晴らしく強力。オブジェクトを直感的に切り取るナイフツールや、それなりの慣れを要するシェイプビルダーツールを利用することでこれまで作ることが難しいとされていた複雑なオブジェクトを短時間で作成することが可能になった。

さらに、とにかく細かな操作面が改善されており全体的な使い勝手が大幅に良くなっているのも特徴。
選択機能においてはアートボードや選択範囲内から選択範囲を絞り込むことが可能に。「同一を選択」メニューからは幅、高さ、または回転に基づくオプション、そして非表示のオブジェクトを選択するかどうかのオプションが追加され、鉛筆ツールには直線モードと自動クローズ オプションが利用可能になって圧倒的に使い勝手が向上している(オープンパスのままだと印刷エラーが出そうでコワイ)。

ベクターワープ
ベクターアートワークやテキストに非破壊的なワープを適用。完全にカスタマイズ可能なメッシュから選択するか、複数のプリセットから選択可能。ワープを編集することで複雑なイラストでも超高速のライブプレビュー表示、しかも完全な非破壊編集が可能で超強力

シェイプビルダーツール
インタラクティブな方法でシェイプとセグメントを追加および削除が可能。セグメント間をドラッグして結合するか、モディファイアを保持して減算するだけで複雑な形状をすばやく作成ができる。使い方にはそれなりに試行錯誤による慣れが必要なものの、普段ならかなり複雑・難解で作ることが難しいオブジェクトでも効率的に作成することが可能になる。

ナイフツール
あらゆる形状、曲線、またはテキストをスライスするためのツール。ウィンドウやロープといったスタビライザーオプションを利用することも可能、はさみ機能を使用して曲線の任意のノードまたはセグメントをクリックし分割ができる。

測定ツール&エリアツール
オブジェクトの線の長さ、線分、距離、面積を簡単に測定して、拡大縮小が可能。測定ツール を使用すると、2つの点/オブジェクト間の距離を測定できます。一方、 エリアツール を使用すると、閉じた形状の面積、周囲、およびセグメントの長さを決定できる。

DWG/DXFインポート
AutoCADやDXFファイルをインポートして編集が可能に。元のファイルのレイヤー構造と縮尺を維持、ファイルは埋め込みまたはリンクファイルとして配置でき、オリジナルを変更すると即座に反映。

X線ビュー
「ピクセル」や「ワイヤーフレーム」などのビューモードに新たに加わったモード。ベクターとワイヤーフレームを足して2で割ったような表示になり複雑なアートワーク内の特定の曲線またはオブジェクトを選択する場合に特に便利。

ドラッグ・アンド・ドロップによるテクスチャ塗りつぶし
ドキュメント内のファイル、アセット、または他のレイヤーから任意のテクスチャをドラッグ&ドロップするだけで、任意のオブジェクトにビットマップ テクスチャ塗りつぶしを作成できるように。文章では伝えづらいが実際の動作を見てみれば感動すること間違いなし

iPad版の新機能
iPad版ならでのは新機能は他のふたつと同じ。

コマンドコントローラ
Affinity Photoのものと同等の機能。

クイックメニュー
Affinity Photoのものと同等の機能。

コンパクトモード
Affinity Photoのものと同等の機能。

Affinity Publisher 2の新機能

アップデートの概要
リソースコンテンツが自動的に更新されるパッケージを再保存できるようになり、重複したリソースが作成されるのを防止される、単語数と文字数のカウントが利用できるように。さらにフレームテキストからアートテキストへの変換(逆も可能)ができるようになるなど、地味ながらも堅実な進化を遂げている。

3製品の中で最も利用頻度の低いアプリだけに新機能の検証は行っていないものの、Affinity Photoペルソナ内でブラシツールによる描画エンジンが単体版Affinity Photoのものと違っている印象を受ける(Affinity Publisherのものはペンを走らせている時の描画の解像度が低い)。

書籍
個別のPublisherドキュメントを章として組み合わせて 1 つの長い出版物を作成。ページ番号、目次、索引、およびスタイルを全体にわたって自動的に同期することが可能。共同作業に便利な機能だが利用できるのはデスクトップ版のみ。

脚注、巻末の注記、サイドノート
アカデミックスタイルの注記やテキストのセクションへの参照を簡単に追加できます。

自動フロー
必要な画像がすべて収まるまで、ドキュメント全体で自動的に繰り返される単一のレイアウトを作成。画像の繰り返し回数を選択することも可能。

Linked File Layer Visibility Override
リンクの整合性を失うことなく、PSD、PDF、DWG、PDF、およびその他のAffinityドキュメントを含む、配置されたファイル内から任意のレイヤーをオン・オフが可能に。

DWG/DXF配置
DXFまたはDWGファイルをAffinity Publisherに配置できるように。

スタイルピッカーツール
ページ上の任意のオブジェクトまたはテキストのスタイルを選択(=コピー)し、他のオブジェクトまたはテキストにドロップすることでそのスタイルをペーストすることが可能。

iPad版の新機能
iPad版ならでのは新機能は他のふたつと同じ。

コマンドコントローラ
Affinity Photo / Affinity Designerのものと同等の機能。

クイックメニュー
Affinity Photo / Affinity Designerのものと同等の機能。

コンパクトモード
Affinity Photo / Affinity Designerのものと同等の機能。

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