4月13日の深夜から始まったブラマジの新製品発表イベントを視聴していたらやっぱり発表されたDaVinci Resolveの最新版。
早速夜も寝ずに紹介&レビュー動画を公開しました。
ナンバリングが西暦の下二桁になるんじゃないかと少し心配していたものの、蓋を開けてみれば従来のナンバリングを引き継ぎDaVinci Resolve 21として登場してまずは一安心。
ホントに実装された「Photoページ」
きっと世界中のユーザーが度肝を抜かれたであろう写真編集用の新ページ「Photoページ」。
僕は7年ほど前からDaVinci Resolveで写真の現像と調整をしていましたが、同じような流れがこの1年かそこらで盛り上がってきていたらしく、それが今回のPhotoページというカタチで搭載されたもののようです。
実際に使ってみると、その使い勝手はほとんど写真現像・管理ソフトそのもので、そういったツールを使っている人であればすんなり使いこなしていけそうです。
肝心の色補正機能やエフェクトもカラーページに移動してしまえばDaVinci Resolveならではの超高機能なツールセットを利用していくらでも調整可能。
多分ですが、今回のアップデートによって色補正性能に関してはDaVinci Resolveが数あるRAW現像・管理ソフトや画像編集ツールの中でトップに立ったと言えるかもしれません。
全ての処理が32bit floatかつノードベースでの処理はPhotoshopですら逆立ちしても敵うものではありません。
新機能の多くはAI関連
完成した動画をバックグラウンドでレンダリングすることで、書き出し中も作業を続行できるなんていう超強力な機能はいくつかありましたが、ここ数年のアップデートから目立つようになってきたAI系の高度な機能に関しては今回さらに追加されて、驚くような新機能の大半はAI機能になっています。
ザッと確認してみた限りではここらへんがAI系の新機能。多すぎる…
- AI IntelliSearch: メディア内のオブジェクトや人物を即座に検索できる機能。物体、場所、配色、さらには特定の顔などのコンテンツに基づいてメディアを見つけることが可能に
- AI Slate ID: ショット内のカチンコ(スレート)を自動的に検出し、そのメタデータを読み取る機能 。シーン、テイク、アングル、撮影日などのメタデータを検出し、メタデータパネルに入力するオプションを提供。カチンコ持ってる&使ってる人にとっては多分泣くほど嬉しい機能
- AI Speech Generator: 入力したテキストから自然な声のナレーションとして高品質な音声を生成する機能。あらかじめ用意された音声モデルを使用することも、自分自身の声のサンプルに基づいて独自のモデルを生成することも可能。ナレーターさんが必要ない世界が近づいている…
- AI CineFocus: マウスクリックでショットのフォーカスを設定できる機能。焦点が合っていない部分にはリアルなレンズブラーやボケ効果が追加される。デモを観る限りだとちょいちょい不自然な結果になっていたけれど、そういった荒削り感が払拭されるのも時間の問題なのかも
- AI Blemish Removal Tool: 肌の自然な質感を保ちながら、ニキビ、変色、シミ、毛穴といった表面的な肌の欠陥を特定して軽減するツールです
- AI Age Transformer: 被写体の顔の年齢を上げたり(老化)、下げたり(若返り)することができる機能。実際試してみましたが強力すぎる、というか悪いことに使えそう
- AI Facer Shaper: 個々の顔のパーツのサイズや形状を調整できるツール。パラメータースライダーを使用して、顔の輪郭、目、鼻、口、眉毛の位置や比率を調整し、アニメーション化することが可能。まだまだ改善の余地はありそうだけどこれまた解決は時間の問題か
- AI UltraSharpen: DaVinci Resolveでこれまでで最も高度なシャープニングツール。低解像度のメディアをHDや4K以上にアップスケールする際にアーティファクトの少ないクリアな画像を生成するのに最適…かと思いきや、高解像度の素材に適用するとさらに強烈なシャープニング効果でメチャクチャお気に入り
- AI Motion to Blur: 一般的なモーションブラーのアーティファクトや画像の柔らかさを除去するのに役立つツール。きっとそのうち逆に自然なモーションブラーを追加できるようになるハズ
最新版に感じる一抹の不安と不満
写真の編集機能に関して、SNSでは歓迎する声をよく見かけるけれど個人的には否定的。映像から素地へ、カテゴリをまたぐことでツールの一貫性が失われてしまうことがスマートではないと感じるし
それをやるということであればわざわざDaVinci Resolveに統合しないで別のツールとして開発すればより良いものになっただろうなと思っています。
そんなことを書きつつもちゃっかりPhotoページの使い方に関するレビュー動画をリリース、自分の想いは他所に置いておいて単純に強力な機能だと感じています。
そしてもうひとつは不満。今回のバージョンでは顔の形状を変化させるなんていう変化球的機能を備えてきたDaVinci Resolveですが、この領域には踏み込んで欲しくありませんでした。
伝え方が難しい、あくまでも感覚的な話ですがあるモノを消す(例えばシワ消し)処理と違い、あるモノの形状を変えることで違う意味を与えてしまう可能性(例えば「フェイス形状調整」で口角を上げるとか)のある効果は、高いスキルの元である一定以上の作業の結果であったり外部プラグインで実現していくのがベターだと考えているからです。
DaVinci Resolveにはシンプルに手に馴染む道具そのもので在って欲しい、今回のアップデート内容を確認していく中でこの想いを再確認させられました。
ともあれまずはもう少し使って感触を掴まないといけません、パブリックベータながらもダウンロードは本日より可能に。みなさんもぜひここからダウンロードして使ってみてください。
グラフィック制作・PVやYouTube用の映像制作をやりつつ、YouTubeでのチャンネル運営サポートやコンサルティング、勉強会といったことを扱ってます。
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