キョクチ

混乱を呼ぶFusion日本語化問題

前回の記事でFusionが日本語に対応したということを取り上げたが、その際に以下の問題を提起していた。

  • エフェクト一覧から選択したツールをノードウィンドウに配置した途端に英語表記になってしまう
  • Select Toolでツールを検索する際に英語での検索ができない

その後ブラマジの岡野さんにこの件を話したところ、ちょっとした解決策とまだ気が付いていなかった新たな問題点などが浮かび上がってきた。

実は日本語表示可能なノード

まず、個人的にかなり困るのが「ツールの検索性の低下」。
これは日本語化に伴い多くのツール・エフェクトが日本語でしか検索できなくなったことによるもので、「あのツール名ってなんだっけ」といったような、ボンヤリと考えながら文字をタイプしていくと徐々にツールが絞られていき最終的に決定するという、僕のような行き当たりばったりでノードを組んでいくような「直感で組んでいくユルいノード構築」がやりづらくなってしまった。

岡野さんとしては「ツール名の最後にあるカッコで閉じられた省略名を覚えれば解決できるのではないか」ということだが、イメージとして機能に結びつかない省略名があるため直感的に使えるようになるのは簡単ではないし、何よりも「そもそも省略名がないツールも多く存在する」ので現実的な解決策ではない。

Select Tool。よく見ると省略名があるものとないものが混在しているのがわかる。
Select Tool。よく見ると省略名があるものとないものが混在しているのがわかる。

直感的といえばエフェクト一覧から選んだエフェクト・ツールをノードウィンドウに配置した途端に英語表記になってしまう問題だが、どうやらFusionの設定画面(これも日本語化されているが、これは素直にとても助かる)において「インターフェイス」→「ローカライズされたノード名を使用」にチェックを入れることで解決できることが分かった。これは岡野さんも知らなかったということで本国の開発スタッフから指摘を受けたそうだが、こんな機能があるなら標準でオンにしておいてくれれば誰も混乱することなんてないのに…。

「Fusion設定画面」から「ユーザーインターフェース」→「ローカライズされたノード名を使用」にチェックを入れると…
「Fusion設定画面」から「ユーザーインターフェース」→「ローカライズされたノード名を使用」にチェックを入れると…
ノードウィンドウに並べるノードが日本語で表示されるようになる。
ノードウィンドウに並べるノードが日本語で表示されるようになる。

最大の難関は「エクスプレッション」かもしれない

Select Toolを使ったツールの検索方法はともかくとして、ノードウィンドウに並べた際の表記問題は解決することができた。
だが、ここで「エクスプレッション」という大事な要素を見落としていたことに気が付いた。

エクスプレッションについての説明をきちんとすると長くなってしまうので、ひとまず「アニメーションや各パラメーターをプログラミング的要素を用いてコントロールするための機能」と考えてもらえばいい。高度な表現のためにほぼ必須といえるこのエクスプレッション。今回Fusionが日本語に対応したことでこのエクスプレッションに影響することがいくらか出てくる可能性がある。

ここでは予想の難しい可能性については言及せずに、もうひとつの小さな問題だと思える「学習コスト」について考えてみる。

日本語に対応する以前はこのエクスプレッションを使う上で各ノード名はもちろん、目的のパラメーターを「英語で」記述する必要があった。これが日本語に対応すると「ノード名は日本語で」「パラメーター名は英語で」となるが、インスペクタ内にあるパラメーター名は英語ではなく日本語になっているため、操作に慣れないうちはエクスプレッションの一部を脳内で常に翻訳しなければならないという面倒なことが起きる。
これではせっかく日本語化によって下げたハードルも台無しだ。さらに、学習コストという面のみでいえば今現在インターネット上に散財する様々なチュートリアルはほぼ全て英語であるため、この点でも日本語化によるメリットを大きく相殺するカタチになってしまっている。

ところで、先に挙げたノードウィンドウのローカライズを「英語→日本語→英語」とスイッチしたとしても、すでにノードウィンドウに配置したノード名は変動しないためDaVinci Resolveを運用していく上で互換性に関しての問題はなさそうに思えるのはちょっとした安心材料。これならエクスプレッションを使った複雑なコンポジットでも問題にはなりづらいだろう。

以上のことを踏まえ、僕とその他のDaVinci Resolve認定トレーナーからも岡野さんにいくらかの要望を再度出させてもらった。
Fusionの日本語化対応は今は問題があったとしても長い目で見れば大きなメリットがあるのは明らか。ここはひとつ多くのユーザーからのフィードバックをもとに最善の道を模索してもらいたい。

フォローお願いします

映像制作やYouTube、動画マーケティングなどに関する情報を配信中。

0 0 votes
Article Rating
Subscribe
Notify of
guest

0 Comments
Inline Feedbacks
View all comments
PAGE TOP