最近YouTubeに搭載された「YouTubeショート」を利用したくてしょうがない。
「利用したくてしょうがない」ということは「僕は利用できない」ということだが、その理由とYouTubeショートの驚くべき効果をユーザーの実体験をもとに紹介していく。
3週間で15万回以上再生、驚きの先行者利益
そもそもこのYouTubeショートについてざっくりと説明してしまうと、2020年9月あたりから日本でも利用可能になったYouTubeの新しい機能で、60秒未満の縦型動画をこれまでの配信とは別に配信するもので、インスタグラムでいうところの「ストーリー」、twitterでは「フリート」と同様の機能となる。
機能そのものは以前からテストされていることは知っていたが、それがようやく一般ユーザーでも利用できるようになったということであるが、この機能にそれほど関心のなかった僕は試そうとすることもなく2ヶ月ほど無視していた。
ところがだ、先日ストアカで知り合ったとある女性がYouTubeショートを使った話をしてくれたのだがその内容が凄く、僕にYouTubeショートの利用を決心させることになった。
彼女はまだYouTubeを始めてまだ1ヶ月と少しで、SNSに特に力を入れているワケでもなかったため動画を宣伝できるような土台も持ち合わせていない。それなのにこのショート機能のおかげでひとつの動画、それもたったの3週間という短期間の間でなんと15万回以上の視聴回数を達成したという。
これまで大勢の人に対してYouTubeのノウハウをレクチャーしてきたがこういったケースは初めてでとても驚いた、しかもこの女性、この機能を使おうと思って使ったわけではなく、何の知識もない状態で撮影・投稿したら勝手にYouTubeショートとして配信されていたというラッキーレディーだ。
取り残されるiOSユーザーとメリット・デメリット
ここまで読んでくれた方なら今すぐにでもYouTubeショートを利用してみたいと考えるだろう。ただ少し待って欲しい、実はこの機能、YouTubeのサポートページにも記述がないが実は現段階ではAndroid版のYouTubeアプリでしか利用することができない。MacやPC版はどうなるのか分からないが、少なくとも現状(2020/12/10時点)ではiOS版のYouTubeアプリでは利用することができないため注意が必要だ(視聴することは可能)。
僕はiPhoneの他にサブ機としてAndroid端末を2年前に購入していたので試してみたが、直近のバージョンでしか対応していないようで利用できなかった、とても悔しい。その端末では最新のOSにアップデートすることもできないため買い替え必須ということになるが、AndroidのOSに関するサポートはもう少しなんとかならないだろうか。
先ほどの女性の話について少し加えておくと、彼女はその爆発的な再生回数のおかげでYouTubeチャンネル開設数週間で2,000人程度の視聴者を獲得したようだ。そこだけ聞くととてつもなく好調な滑り出しといえるが、実はその後、獲得した登録者がみるみるうちに減少していきあっという間に200人程度にまで落ち込んでしまっている。
これはなぜか? 詳しく調べてみないとはっきりとしたことは分からないものの、まず間違いないと思われるのはこの機能特有の「登録のしやすさ」は、逆の視点では登録解除のしやすさになってしまうというものだ。
現時点ではYouTubeショートを視聴するためにはモバイル版のアプリが必要だが、その再生画面を見ると画面下部にチャンネル登録ボタンが常時表示されるようになっている。このことによって視聴者は気になった動画を観たその瞬間にチャンネル登録をすることができるため、これまでのコンテンツ以上にチャンネル登録者を増やすことが容易になると推測できる。
ただし、一度登録してくれたからといってもその配信者が自分の気に入らないショート動画を配信しようものならその常時表示されているチャンネル登録解除ボタンを押すことだって容易なのだ。今回の女性のようにチャンネル登録者数が短期間のうちに極端な増減をすることはまずあり得ない現象で、YouTubeショートの機能自体が原因だと考えるのが普通だろう。
まとめ。YouTubeショートは「絶対に挑戦すべし」
というわけで、メリットとデメリットが極端なYouTubeショートだが、現時点であれば先行者利益もあるだろうし、それが消えてもノウハウが蓄積されてくればチャンネル登録者の獲得を高い次元で安定させていけるようになっていける可能性は高い。このことだけでもYouTubeで何かしらのコンテンツを配信している人間にとってはYouTubeショートを利用しない手はない、最新のAndroid端末を持っているのであれば今すぐにでも挑戦すべきだ。
本当に悔しいが僕はまだ利用することはできない…ものの、iOSデバイスで利用可能になるその日のために実は「YouTubeショート用に最適化したCM動画フォーマット」を制作している。iOSデバイスでの解禁日がいつになるのかは分からないが、その時こそホンキ出す、と、心の中でほくそ笑んでいる。
グラフィック制作・PVやYouTube用の映像制作をやりつつ、YouTubeでのチャンネル運営サポートやコンサルティング、勉強会といったことを扱ってます。
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