”60歳からはじめる動画編集”

iOS版DaVinci Resolveリリースの可能性を考える

昨年10月、例年より遅れに遅れてリリースされたDaVinci Resolve 17のそのダサいアイコンを見た瞬間、「Appアイコンがダサくなった」と思うと同時にこれはiOS版(iPad)のリリースを考えているに違いないと勝手に考え、それ以後ちょいちょいとその可能性について考えているので、今回はそのことについて書いてみる。

Appアイコンの角丸デザインはiOS版リリースへの布石?

従来は丸形アイコンだったモノがバージョン17になって一点角丸デザインに…これはアイコンのダサい、ダサくないの問題ではなく(個人的には大問題だけれども)iOS版DaVinci Resolveをリリースした際のイメージ統一を前提にしているのではないか、というのがBlackmagicがDaVinci ResolveのiOS版をリリースするかもしれないと考えだしたキッカケだ。

漏れ伝わる噂によるとFinal Cut ProやLogic ProといったApple謹製の業務用アプリもiOS版がリリースされるんじゃないかということらしいが、GraragebandやLumaFusionといった優れたクリエイターツールがiPadで利用できることを考えるとそこは十分現実的な話に思える。

BCNの調査によれば過去3年ほどを見てみてもiPadの売れ行きは好調で前年を下回ることがない状態だ。このままいくとすればBlackmagicにとってもiPadというプラットフォームは無視できない存在になるのは間違いない、というか、もうすでに無視できないレベルに達しているのかもしれない。

ただでさえ完全な業務用ツールであるDaVinci ResolveがiOSに対応したとなれば業界に与えるインパクトは大きいものになるハズで、さらにいうなら動画編集をしている、もしくは興味を持っている人にとってもインパクトある話題になるに違いない。

そこまで考えた時に思い浮かぶのはかつてBlackmagicが「DaVinci Resolveを普及させるためにシネマカメラをリリースした」という事実だ。
この点はBlackmagicのスタッフである岡野さんが話をされていたが、DaVinci Resolveをリリースしてまだ間もない頃、RAWデータを処理できるということで高い評価を得ながらも一向に普及しなかったDaVinci Resolve。そのDaVinci Resolveに絶対の自信を持っていたグラント・ペティーCEOが決断したのは「RAW動画を収録できて誰でも購入できるような価格のシネマカメラを出そう」というものだったようで、これは当時、RAWで収録できるシネマカメラがあまりにも高価でほとんどの人間にとって「高嶺の花」とでもいうような存在であったためらしい。

そんな当時の映像業界の常識を覆し発売されたのが「Blackmagic Cinema Camera」で、これを機にDaVinci Resolveの普及に拍車をかけたBlackmagicなら「iOS版を出せば、そこから波及してデスクトップ版も一緒にシェアを伸ばせるハズ」と考えてもおかしくないというわけだ。

Blackmagic Design初のシネマカメラ「Blackmagic Cinema Camera」。発売当初大きな話題になった。
Blackmagic Design初のシネマカメラ「Blackmagic Cinema Camera」。発売当初大きな話題になった。

驚異的なM1 Macへの対応速度はAシリーズプロセッサとの親和性の証か

さて、そんな妄想上のiOS版DaVinci Resolveだがその実現可能性はどうなのかと考えた時にヒントになるのはM1 Macへの対応速度だと考えている。

確かDaVinci Resolveの最新バージョンがリリースされた翌日にM1 Mac対応版をリリースしていたと記憶しているが、M1 Macに対応できるならiOSに対応することもそれほど難しくはないのではないだろうか。

多くの方は知っているかもしれないが、iPhoneやiPadに搭載されているAシリーズというプロセッサとM1 Macに搭載されているMシリーズプロセッサはほとんど同じ構成だ。実際にiOS版のアプリをM1 Macでも動作させることはできるが、そうであればUIの問題をクリアすれば後はもうほとんどそのままの状態でiOS版をリリースすることは可能かもしれない。
現実的な線でいえば「リリース初期はエディットとカラーページのみの機能限定版」とし安定動作を図りつつ、徐々にその他のページを移植していくといったカンジか。

まだ書けることはあるが今回はここまで。所詮は妄想だが、もし実現したら世界中に大きな驚きとメリットを与えてくれるに違いないモバイル版DaVinci Resolve。リリースされるなら当然買うしカラーグレーディングもFusionも使いまくる。「当然」だ。

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