先日、BlackmagicよりDaVinci Resolve 16.2.1のアップデートがリリースされたがこれに驚いたユーザーは多いんじゃないだろうか。僕は驚いたが、まさかDaVinci Resolve 17がリリース間近であるであろう今、こんな小規模のアップデートを出すなんて・・・と思っていたら意外なところでかなりの改善点が含まれているらしいということがわかった。
読んでもらえば分かるが、はっきりいってこのアップデートはマストだ、絶対にアップデートしておいた方がいい。
一見地味なアップデート。でも細部をよく見ていくと・・・
まずは今回のアップデート内容をGoogle翻訳にかけてみたものがこちら。
DaVinci Resolve 16.2.1の新機能
- サポートされているNVIDIA GPUでのH.265 4:4:4 12ビットのデコードのサポート。
- サポートされているNVIDIA GPUでのH.265 4:4:4 10ビットのエンコーディングのサポート。
- QuickTimeクリップでの32ビットフロートオーディオのエンコードのサポート。
- メディア管理中のQuickTimeオーディオクリップのトリミングのサポート。
- RED 7.3 RC SDKによるMetalベースのR3Dデコードのサポート。
- WindowsおよびLinuxでのdrpファイルのダブルクリックのサポート。
- WindowsでFCP7 XMLファイルでのオープンの実行のサポート。
- 最大10ビットのH.265 4:4:4クリップのデコードサポートが改善されました。
- ハイエンドCPUでのProResクリップによるパフォーマンスの向上。
- ハイエンドCPUでのDNxHRクリップによるパフォーマンスの向上。
- 圧縮されたOpenEXRクリップによる再生パフォーマンスの向上。
- ドルビービジョン分析のパフォーマンスが向上しました。
- Intelグラフィックスを搭載したWindowsシステムでの安定性が向上しました。
- Mac 10.15.4のクリーンフィードプレビューの問題に対処しました。
- AACオーディオを含む電話のカメラクリップのデコードに関する問題に対処しました。
- 一部のディスプレイで切り捨てられたノードラベルの問題に対処しました。
- 調整レイヤーを使用する場合のHDRトーンマッピングの問題に対処しました。
- 空のタイムラインで同期ビンが機能する問題に対処しました。
- タイムライン間でクリップをドラッグするときのトランジションの問題に対処しました。
- 複数のパフォーマンスと安定性の改善。
今回のアップデートはver.16としてはいよいよ最後のアップデートということもあってか項目数としてはかなり控えめな印象だ。だが、個人的にすぐ気になったのは「RED 7.3 RC SDKによるMetalベースのR3Dデコードのサポート」の項目。
僕はつい最近まで知らなかったが、どうやらAMD製のGPUを搭載したMacではREDの撮影データであるR3Dのデコード処理に対してハードウェアアクセラレーションを利用できなかったらしく、(いつか別記事として紹介したいと考えているが)今年の初めに新型Mac Proのお披露目会に参加した際、参加者の1人が8K60PのR3Dデータを持ち込んでテストしている風景を眺めていたが24fps程度しか出ていなかったことがある。このMac特有の問題が今回のアップデートを適用することにより大幅に改善される可能性が高いというわけだ。
また、これはBlackmagicのサポートエンジニアである岡野さんから聞いた話だが、今回のアップデートにより特定のコーデックの再生パフォーマンスが25%から30%も向上するということだ。記事の最後にそのことについて言及している動画を掲載しておくが、これらのアップデート内容は確かに派手さはないが確実に使い勝手を向上させてくれる素晴らしいアップデートだ、迷わずにアップデートしておき間近に迫った次期バージョンを楽しみにしたいと思う。
Blackmagicのサポートページ(ここからアップデートをダウンロード可能)
https://www.blackmagicdesign.com/jp/support/
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