インスタグラムなどでは前からショッピング機能を実装していたが、ここにきてようやくYouTubeが動画コマース機能(ショッパブル広告)を実装することを発表した。
厳密には、これまで特定のチャンネルでのみ利用可能としていたベータ機能をより多くの人に開放するということらしいがそのインパクトを考えてみる。
動画内で紹介された商品をその場で購入できる動画コマース
もう大分前から言われていたことだが「動画」と「ECサイト」の相性はとても良いとされていた。
静止画のみのコンテンツでは購入者の不安を解消できないところを、動画コンテンツであればそういった部分を解決しやすいというメリットがあり、結果として購入の際の不安を解消してくれる。
今回YouTubeに実装される機能は「ショッパブル広告」というもののようで、イメージとしては動画内で出た関連商品を購入できるカートが出現し、視聴者はそれをクリックすることにより購入ページに移動するといったもののようだ。
配信者側がやるべきことは商品やブランドへのタグ付けをすることとのこと。
実はすでに実装されているYouTubeのショッピング系機能
あまり知っている人が多くない印象がある機能として、一応現状のYouTubeでも「一部のショップへのリンク」を「特定の場所」に貼ることはできる。
ただし、その場所というのがコンテンツ最後の20秒間の部分であるため収益化に結びつけるといったカンジではない(国内のコンテンツでは利用しているコンテンツをほぼ見かけない)。
さらに、このページを見てもらえると分かるように日本国内では対応するショップが極端に少ない上に偏っている。
僕の利用しているBASEは奇跡的に利用できるため、ゆくゆくは試してみようと思っているものの自分で作ったものしか売ることのできないBASEでは出店できる人がそもそも少なくハードルはそれなりに高い。
利用条件含め未知数な要素の多い動画内EC。それでも準備は必須
今回の機能を利用いたいと考えるユーザーは相当な数に上ると思われるものの、最近のGoogleの方針を見ていると何かしらのハードルを設ける可能性が高そうだ。
真っ先に思い浮かぶのは「チャンネル登録者1,000人以上」あたりだがどうだろう、ひょっとするともう少しハードルを上げてくるかもしれない。
どちらにせよYouTubeでのコンテンツ配信を始めたばかりのユーザーがすぐに使える機能となる可能性はあまり高くはなさそうだが、Googleとしてはライブ配信内でもEC機能を活用しようとするだろうから、ライブ配信内でショッピングができる「ライブコマース」にも早々に対応すると考えられる。
それに関係性の強そうなチップ機能である「Applause」も搭載されることもあり、ライブコマースが浸透するとこれまで以上のお金がライブ配信上で動く可能性が極めて高いため、今回の発表は個人のYouTuberだけの問題ではなく企業が本腰を入れて取り組むべき問題になり得るということだ。
YMRchannelとしては番組を通して売りたいモノは特にない。あるとすれば自分の作った動画編集用のエフェクトだったりパーツだったりだが、そういうものをオモシロイカタチで売ることができるのであればチャレンジしてみたいと考えている。
グラフィック制作・PVやYouTube用の映像制作をやりつつ、YouTubeでのチャンネル運営サポートやコンサルティング、勉強会といったことを扱ってます。
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