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M2 Max搭載MacBook Proは「買い」か?

ようやく姿を現したM2 Macbook Pro 14/16インチモデル。
ようやく姿を現したM2 Macbook Pro 14/16インチモデル。

「意外と遅くて早い登場だな」、これが先日登場した新型MacBook Proを見て思った最初の印象だった。

遅くて早いとはおかしな言い方だが、本来であれば2022年の後半に発表されていたであろうMBPが、2023年としてはかなり早い段階で出てきたという意味。海外のサイトの情報によると当初は2022年中に発売予定だったようで、そういう意味では中途半端な時期に登場したという言い方でいいのかもしれない。

で、最大でM2 Maxチップを搭載した新型だが、正直「つまらないモデル」だと感じている。

ノーサプライズ、小さな進化

M2 ProとM2 Maxチップ。強化の方向性はM1シリーズの時と同様。
M2 ProとM2 Maxチップ。強化の方向性はM1シリーズの時と同様。

これは以前からことあるごとに書いていることだが今のMacは進化についての度合いが予測しやすすぎる。M1からM1 Ultraまでのラインナップを見れば(数値上は)ただの倍々ゲームでしかないため、M2チップが登場した去年の中頃あたりには今回のM2 Maxは予測できたし、M2 Ultraも同様だ。

これはチップ製造の効率化を考えれば当然のことなのかもしれないが、こっちとしては楽しくないし後で触れるM2チップの問題まで引き継いでいると感じる時点で購入意欲は沸いてこない。

加えてその性能の向上率。ノート型としてみれば1年と少しで2〜3割の性能アップは大したものといえるかもしれないが、このチップはMac miniやiMacといったモデルにも共通して使われていくわけで、そうなると先に書いた「つまらない」に繋がっていく。
開発・製造においての効率は落ちるだろうが、Appleには現行Mac Proに搭載可能なAfterburnerのようなFPGAカードをオプションで用意するなりしてもらわないと単調すぎてヘビーユーザーから見放されそうな気がする(それくらいに「ピーク性能では」Win機の性能が高い)。

M2チップ由来の発熱問題はどうなるのか

現状判明している新型MBPの単純なベンチマークだけを見ると僕の利用しているMBP 2020(AMD Radeon Pro 5600M搭載モデル)と比較すると大ざっぱに2倍と少しの性能差になるようだ。
ただし、Appleシリコン系は作りが以前とはガラッと変わっている上にアプリ側の最適化の要素が絡んでくるので実際のパフォーマンスはそれ以上だと思われる(M1チップが登場した時、ベンチマークとDaVinci Resolveなどでの実パフォーマンスに乖離が見られたため)。

そういう意味では前機種であるM1 Max同様に優秀なチップであるのは間違いないM2 Maxだが、元のM2チップにあった発熱問題をきっちり引き継いでいるようで、The Vergeによると負荷の高いベンチマークを走らせるとM1 Maxモデルではあり得ないようなノイズが発生するとのこと、少なくとも過去のインテルCPU時代のMacBook Proと同等レベルの騒音は発生すると考えてそう間違いはないだろう。

そうなると発熱によるサーマルスロットリングが発生するケースも多くなってくることが予想されるワケで、長時間のレンダリングワーク時のパフォーマンスはそこまで期待できないかもしれない…うるさくて熱いノート型というのは昔から苦手なのでここらへんは本当にガッカリしている。M3チップであれば3nmというより微細なプロセスルールにより性能の向上と発熱のバランスをM1 Maxと同じようにできるであろうことを考えるとM2系は「時間稼ぎのためのチップ」と言われてもしょうがないところだ。

極々「一部」のヘビーユーザーには必要と思われる新型

と、これまで散々書いてきたが実はしっかりと予約している。
構成はストレージを4TBに「落とした」以外はフルスペック、75万円を超えるハイスペック構成。特に欲しかったというわけでもなく単純に業務が忙しくDaVinci Resolveにおいてのレンダリングパワーの追加が必要だと考えていたし、現状最高の性能を持つであろうノート型Macを体験しておくのも悪くないだろうという考えがあってのこと。3nmプロセスルールで製造されることがほぼ確実なM3 MacBook Proが登場したらすぐに買い替えるつもりでいる。

Appleの公式サイトでCTOにて予約注文。ストレージのみ1ランク落としている。
Appleの公式サイトでCTOにて予約注文。ストレージのみ1ランク落としている。

本当は次期Mac Proをと考えていたものの、どうやら期待していたM2 Extremeは登場しそうにないので、だったらノートでいいかくらいの気持ちではあるものの余裕があればMac Proも買ってしまうかもしれない…まあ、何事もその時点で最高の体験を経験しておくというのは自分の中においての指針、ベンチマークを構築するための重要な工程なので「興味があって買えるなら買う」程度には考えている。

今回のMacBook Proは買いかどうか…インテルMacでは最上位付近に位置するMBPを所有している僕にとっては必ずしも「買い」ではないし、M1 Maxを搭載したMBPユーザーにとっても同様。ほとんどの人にとってはM1 Max搭載マシンが安く買える状況であれば性能差もそれほど大きくはないので旧型の方が圧倒的におすすめできる。

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