3DCG制作におけるスカルプト作業に特化した超有名アプリの「Zbrush」がいよいよというか、ようやくiPadに対応したらしい。
このツール、それなりに歴史があるアプリで軽量かつ直感的、粘土を削り取ったり加えたりする感覚で有機的なモデリングができる。名称の発音は「ズィーブラシ」とのこと、日本人が見たらまず真っ先に出てくるであろう「ゼットブラシ」の方がカッコいいのに。
ワコムなどが販売しているタブレット製品の利用が前提のアプリなだけに誰が考えてもiPadとの親和性は高いハズなのになぜこうもリリースが遅れたのかは気になるところ。
今から10年ほど前(あれ、Power Mac G5で動かしてた記憶が…)、日本に上陸した頃に興味本位でお試し版を利用してみたら難しすぎて秒で挫折。
今なら多少は使えるのかもしれないが今度は価格的にハードルが高そう、現に今回のiPad用ですら単体のサブスクリプションで月額1,500円とのこと。機能を制限された無償版があるのでそちらを利用して納得したユーザーはいいとして、個人的にはやっぱり多少高くてもいいから買い切り版を用意してもらえると買いやすいなあと。
ところでこのZbrush、開発・販売元が巡り巡って今はMaxon傘下らしい、3DCG界隈は買収に関する動きが活発で少し目を離すといつの間にやら業界が再編されていたりする。僕なんかからするとMaxonといえばCinema 4Dくらいしか出てこない(過去に購入経験あり)けど、いつの間にか巨大化していたようで上述した単体版でのサブスクとは別に「Maxon One」といったMaxon製品のメインどころがセットになったサブスクプランの他に下位プランも多数用意しているようで、Zbrush for iPadもこのプランの一部として組み込まれている。
多分今回のリリースで喜ぶのは既存のデスクトップ版ユーザーが大半で、その他大勢のユーザーはすでにある別のiPad用スカルプトアプリで十分かと思っている。
僕の場合は「ArmorPaint」や「Nomad」で十分楽しめている(そして物凄く高機能)し、ある程度習得すればこれまでZbrushを使って表現したいと考えていたことが全て実現できそうだという実感があるためiPad版Zbrushに触れることはないかと思うが、優秀なアプリが選択肢に入るのはとてもいいことなので今回の発表は意外と嬉しかったりする。
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